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2015年11月

A Little Chaos


終映間近ということで
アラン・リックマン(a.k.a.スネイプ先生)監督の
「ヴェルサイユの宮廷庭師」を見てきました。
(長めのTRAILERはこちらで)

BBCフィルムス作品なので
ベルギー人俳優が演じるル・ノートル役以外は
ほぼ英国人俳優で
ルイ14世以下みーんな英語でしゃべっちゃってる訳ですが。

原題「A Little Chaos」。
幾何学的なものをよしとする 所謂フランス式庭園に加えられた、
"ちょっとした野趣、無秩序"。

女性造園家である主人公サビーヌは架空の人物であり
現存するヴェルサイユの庭〈舞踏の間〉をめぐるこの物語もまたフィクションではあるのですが、
着眼点がなかなか素晴らしいと思いました。

広大なヴェルサイユのほかの庭と比べて
うっすら漂う 「ちょっと異質な感じ」を見逃さなかったのですから。 

 

サビーヌ自身の生きかたが
宮廷に投じられたほんの少しのカオス。
そして、宮廷の人々の心に温かなものを巻き起こしていく・・・

 

と言いたいのですが
実在する〈舞踏の間〉(別名「ロカイユの木立ち」)のテイストに引っ張られ
(当たり前なんですけど)、
完成シーンに於いては
どこに野趣が?…という残念な仕上がりに感じられたのが何とも・・・

 

サビーヌの家の夜の庭や、
王侯貴族がピクニックに出かけた森の中で
ブルーベルの群生する林床のシーンが
美しくも印象的だったので
わかっちゃいたけど 期待してしまいました…

森の中で ル・ノートル師匠がサビーヌをいざなう「神殿」
(木々にキラキラやリボンを吊るした、夢のような場所)の
ため息が出そうな美しさと言ったら・・・!

ブレナム宮殿やハンプトンコート宮殿その他
驚くべきことにほとんど英国内で撮影されたという
庭園や室内のありようや
登場人物の衣装は たいへん素晴らしいです。 

色彩や質感へのこだわりが随所に見られ
スネイプ先生やるな〜!という感じ。

 

どっちかというとがっちり系のケイト・ウィンスレットが
デコルテをしっかり覗かせた
ウエストを絞ったロングドレス姿で
土や泥水にまみれながら
力強く作業をしているのが
すごく逞しくかっこいいのでした。

 

馬車で大木を移動させ 
おそらくは馬力で吊り上げたり植穴におろしたり
噴水だって 高低差や自然の水圧だけで作動させていたこの時代。
予算が許せば その辺をもっと描いてほしかった・・・
というか、単に 私が見たかった(笑)

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